教育・保育理念
本園の教育・保育目標は「一人一人の自律性を育てる」です。
自律性とは、人やものや出来事と関わって遊ぶなかで、遊びの場や生活の場から、善悪の判断とやって良いこととやってはいけないことの判断を自分自身で決められることです。
例えば、子どもは自分で目標を持って遊ぶ時は、遊びが楽しく、集中している時です。
遊びが楽しいと、子ども達は「どうしたら成功するか(うまくいくか)」について、よく「考え」、遊びを作り出していきます。
自分たちで遊びを作り出すと、仲間と一緒に遊ぶようになり、意見の食い違いやトラブルが生まれます。
すると、今度は遊びをスムーズに進めるためにルールが必要となり、自分たちでルールを「決める」のです。子どもは自分たちで決めたルールは大人が決めたルールよりもよく「守り」ます。
それは、トラブルが起きて遊びが中断してしまうことよりもお友だちと仲良く遊ぶ方が楽しいと思えるようになるからです。
このように、自分の意見を話し、相手の意見を聞き入れることで、お互いが納得する方法を考え出す力が育ちます。
家族や兄弟のように年齢の違う人との関わりももちろん大切ですが、同じ年齢のお友達、少し年齢の違うお友達と関われるのは集団の中ならではのことです。
私たちは「子どもはできる力わかる力を持っている」と信じ、子どもの自律性を育てる視点をもって、日々の教育・保育に努めていきます。
どこで遊ぶ?だれと遊ぶ?
本園ではクラス別保育を行っております。
クラスでゲームをしたり、ホールで体を使った遊びを楽しんだり、天気の良い日は戸外に出かけたり、屋上や園庭でも遊びます。
生活リズム(早寝早起き)を整えるために、午睡の必要のない子(夜十分に睡眠をとれるタイプの子ども)は何歳児でも午後も思いきり遊んでいます。
特に午後は園内のどこでも遊べるため、異年齢児が自然に一緒に影響し合って遊ぶこともたくさんあります。
安心して遊べるように…
子ども達が意欲的に遊ぶためには、乳児期からの大人との信頼関係が不可欠です。
私達は子ども一人一人と細やかな指導のもとにゆったりしたお部屋の中や発達に見合った遊具の選定、子ども達が安心感の中で十分に自分を発揮し遊び込める環境づくりに励みます。
そのための研修や研究にも積極的に参加しています。
どんな遊びをしているの?
ものと関わる遊び:ものと関わりながら、「どうしたらうまくいくか」を時には失敗しながらも自分で立てた目標に向かって試したり、工夫したりして、考えながら遊びます。
集団ゲーム(伝承遊び、鬼ごっこ、かくれんぼ、カードゲーム、ボードゲームなど):人と関わって遊ぶことが必要となります。
一緒に楽しく遊ぶためには、順番、ルールを守ることや勝つために工夫をめぐらすこと、相手を思いやることの大切さに気づきます。異年齢でも積極的に参加する子もいます。
他にも表象遊び、音楽遊び、運動遊びなどをして遊びます。
私たちは人との関わりの中で学んでいく道徳的な学びとして、これらの経験を大切にし、学んでいく様を理解しながら共有していきます。
遊びこそ学びそのもの
物や自然と関わりながら、不思議さに気づいたり、季節を感じたり、冷たい、暖かいなど五感を使って全身でどんどん学んでいます。
私達は、子どもたちの考える機会を増やしてあげるように工夫し、子どもの学びを理解していけるように努力します。
金沢の街並みを歩くことで、地域の人と触れ合い、親切にされたことに人の温かさを感じています。
標識や看板、マンホールの文字にも興味を示します。公共の場でのルールを知ることもできます。美しい景色は子ども達の感性を育てます。
友達と関わって遊ぶ中では、一緒に遊ぶ楽しさや心地よさ、意見が合わないこと、勘違いして怒ったり怒られたりなどの悲しさやいたたまれなさなどは避けて通れません。
私たちは人との関わりの中で学んでいく道徳的な学びとして、これらの経験を大切にし、学んでいく様を理解しながら共有していきます。